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第2回ヘルスケアPT会議

日 時 令和8年3月10日(火)15:30~17:20
場 所 宇和島市役所 201会議室
出席者 12名
概 要 1.開会・司会者挨拶
 冒頭では、本年度の開催が遅れたことへの謝意を示し、来年度予算が計上段階にある旨を報告した。予算確定後、本会議を通じて情報共有と方針協議の継続を目指す意向を共有した。

議題1:ナトカリデータ解析結果の共有
宇和島市の特定健診における尿中ナトリウム・カリウム比(ナトカリ比)の解析結果について報告が行われた。

【分析結果と地域的特徴】
宇和島市の受診者は男性が多く、平均年齢は66歳(ピークは70代)。
●季節的変動の特異性
 通常の傾向として、ナトカリ比は冬に高く夏に低い傾向が見られるが、宇和島市では逆に「夏に高く、冬に低い」という特異なパターンを示した。この現象は冬場の柑橘類(みかん等)の摂取によるカリウムの増加が影響しているとする仮説が立てられた。
●高値安定層への注目
 個人単位では低下傾向が見られるが、数値が常に高い「高値安定型」の人が約150名存在する。この現象は家族間で味付けが共有される文化が関係している可能性が示唆された。
●情報提供の強化
 「やせ型」であっても脳卒中リスクの高い例を踏まえ、特定保健指導対象外であっても注意喚起を行う必要を指摘。さらに、国では問診票の改善に向けて飲酒頻度や喫煙歴の詳細把握を強化する方向であることの情報提供がされた。

議題2:宇和島市における高血圧対策報告
1)保険健康課より取り組み報告
●津島モデル地区での活動(保険健康課 実施報告)
 津島地区で実施した減塩商品配布、小学校での出前講座、保育園での塩分測定など、7項目の取り組みに関する報告が行われた。
●成果
 減塩商品は「普段と味に変化がない」と評価され、血圧Ⅱ度・Ⅲ度の割合も改善傾向を示した。平成30年のワースト2位から令和6年にはワースト7位に改善。
●課題
 Ⅲ度の重症高血圧者の減少は進んでいない。この状況を踏まえ、全市を対象に事業展開を進める方針を示した。

2)地域包括支援センターより報告
① ナトカリ比測定事業終了決定(地域包括支援センター)
令和3年度から5年間実施した測定事業を、市の財政状況を考慮に入れた上で令和7年度をもって終了することを決定。今後は蓄積されたデータの有効活用に力を注ぐ方針を示した。

② 民間連携の進捗(株式会社フジとの協議状況)
フジ店への訪問を通じ、高血圧改善メニューの店舗展開に向けた協議を実施。

●健康商品「健活」コーナーの周知提案
 店舗内の健康商品コーナーに「○○先生おすすめ」のポップを設置する案が提示され、これを通じて地域の健康啓発効果を期待。
  →「個人の判断だけでなく、所属病院としての許可確認が必要である」と慎重な姿勢が示された。

●ポップに写真を添えるなどの工夫が親しみやすさや信頼感を向上させる可能性があるという提案がなされた。
●過去講演での参加者からの高評価を紹介され、ポップ案への支持が示された。

④ 生き活き教室におけるデータ分析結果報告(保健師)
平成3年から令和6年度にかけて収集された約1,500件のデータから経年評価等の解析を依頼
信頼性の高い603名を抽出し、解析していただいた。

3.その他 メンバーからの意見・提案
① 提言
●禁煙・心疾患予防に対する視点
 若年層における心筋梗塞の主因である高血圧と喫煙について言及し、禁煙が費用対効果の高い最も重要な対策と指摘。具体的な対象者への支援を強化するべきとの見解を示した。
●高齢者へのインセンティブの工夫
 デジタルポイントよりも、シール集めや紙媒体など視覚的に分かりやすい形のインセンティブが高齢者のモチベーションに適すると提案。
●教育現場でのアプローチ
 小学生への教育では、「がん」よりも循環器系疾患に関連する「歯の慢性炎症」をテーマにした啓発が効果的であるとの持論を展開。身近で理解しやすい内容だからこそ、子どもには響きやすいとの意見が述べられた。

② 提案1
●家族単位の健康対策強化
 「母子手帳交付時に夫の血圧測定」という既存の取り組みを評価し、さらに家族全体での血圧測定を提案。より広範囲な生活環境改善のきっかけとして啓発活動を進める必要性を強調。
●イベント活用の提案
 啓発活動にイベント性を持たせることで、市民の興味を引きつける工夫が重要であると指摘。具体例として、血圧当てクイズを実施し、正解者に減塩商品を配布するなど、楽しみながら健康意識を向上させる取り組みを提案した。

③ 提案2
●大学との連携を活用した取り組み
 地元の大学と協力し、栄養学科の学生に地域食材を使った減塩メニューを開発してもらうことを提案。これにより、学生が実践を通じてキャリア形成につなげられるだけでなく、地域社会の健康向上への有効なアプローチとなる点が議論された。さらに、大学とのコラボレーションプログラムを通じて、健康施策を文化的・教育的な側面からも支える仕組みを構築するべきとの意見が示された。

【今後の課題】
① 産官学連携の具現化
 フジでの「ポップ設置」「減塩メニュー開発」の試みや、大学とのコラボレーションによる栄養指導・教育プログラムを具体化することで、「市民が自然に健康になれる環境」を実現する方向性を確立する必要がある。この取り組みは単なる健康啓発にとどまらず、地域のブランド形成や地産地消の推進にも繋がる。
② 体力測定データの活用方法の改善
 生き活き教室で収集された体力測定データを有効活用し、個別フィードバックを通じて参加者自身の身体状況を把握できる仕組みを整備する。経年変化データを基にモチベーションを高めるとともに、生活改善行動を促す具体策を提示するべきである。
③ 地域文化への適応的アプローチ
 宇和島市特有の食文化や生活習慣を基盤とした地域に適応した健康指導を展開する必要がある。ナトカリ比の特異性や柑橘類の摂取による健康効果を考慮した啓発活動を拡充し、住民が実行しやすい施策を具体化していくことの提案があった。

【終わりに】
上記の内容を踏まえ、各関係機関およびメンバー間で具体的な施策の実行方法について引き続き議論を進めることを確認。次回会議にて進捗状況を報告し、課題及び改善点についてさらに協議を深める予定である。